発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015285011
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
78歳女。肛門部痛を主訴とした。肛門周囲の痛みにて近医を受診し、抗生物質が投与されるも症状は改善しなかった。入院時検査では、炎症反応の上昇を認めたが、その他の血液生化学検査所見の明らかな異常や肛門病変はみられなかった。骨盤単純CTでは、肛門左側に内部に針状の異物を含む60mm大の膿瘍腔を認めた。発症2日前にアジの摂食歴があったことから、アジの骨の直腸穿通による肛門周囲膿瘍と診断して発症後6日に緊急手術を行ったところ、膿瘍腔内に多量の膿と12mm大の魚骨が認められた。魚骨を摘出して排膿・洗浄を行ったところ、術後は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2015