発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015149836
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症例1:89歳男。右下腹部痛を主訴とし、腹部単純CTで回盲部に高吸収域線状陰影を認め、周囲組織濃度も上昇していた。問診で3日前にサバのみりん漬けを食べたことが判明し、三次元構築CTと合わせて魚骨による回盲部穿通および腹膜炎と診断し、同日全身麻酔下に緊急手術を施行した。腹腔鏡下に観察したところ腫大した虫垂の根部に穿孔を認め、中から魚骨が排出された。炎症が盲腸まで及んでいたため回盲部切除を行った。症例2:62歳男。右下腹部痛を主訴とし、腹部単純CTで腫大した虫垂および内部に高吸収線状陰影を認め、周囲組織濃度も上昇しており、魚骨を伴う虫垂炎と考え緊急手術を施行した。腹腔鏡下に観察したところ腫大した虫垂の先端に魚骨穿通による膿瘍形成を認め、虫垂切除とドレナージ術を行った。各々術後23日目、術後13日目に軽快退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2015