発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014298174
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69歳男。右下肢の疼痛を主訴とした。精査にてLeriche症候群と右膝窩動脈の閉塞性動脈硬化症と診断され、血栓除去により症状は改善したが、Leriche症候群の治療中に下血した。下部消化管内視鏡検査では上行結腸の2型腫瘍と直腸RaのIsp病変を認め、生検所見、CT所見より上行結腸癌cMP、cN0、cM0、cStageI、直腸癌cSM、cN0、cM0、cStageIと診断した。直腸癌については吻合部の血流障害を考慮して内視鏡的粘膜切除術を先行し、病理組織診の結果より追加切除は不要と考えた。上行結腸癌については側副血行路を考慮して結腸右半切除術、D2郭清を行い、術後は問題なく経過した。術後9ヵ月で再発を認めていない。
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