発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016136598
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40歳男。検診にて便潜血陽性を指摘され、精査加療目的に当科紹介となった。大腸内視鏡検査では上行結腸後壁側に1/4周性の腫瘤を認め、生検でgroup5と診断した。注腸検査では上行結腸に3cm大の2型腫瘍を認めた。腹部CTでは上行結腸癌による壁肥厚を認めたほか、回結腸動脈根部に造影効果のある4cm大の腫瘤を認め、腫瘤は超音波で境界明瞭、辺縁平滑、低エコー濃度を呈した。以上より、上行結腸癌および腸間膜リンパ節転移を疑い、腫瘍摘出術およびD3郭清を行った。病理組織学的に上行結腸癌(高分化型腺癌:Stage II)に合併した腸間膜Castleman病と診断され、術後第8病日に軽快退院となった。術後は追加治療を施行せず経過観察中であるが、大腸癌、Castleman病とも再発はみられない。
©Nankodo Co., Ltd., 2016