発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014226273
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40歳代女性。他院の婦人科にて下腹部正中切開による開腹手術を受けたが、腹壁ヘルニアを再発、左季肋下・左側腹部・左下腹部の3ポートによる腹腔鏡下修復術が施行された。今回、この手術から2年3ヵ月後、腹痛を主訴に受診、腹部CTにて前回の腹腔鏡下腹壁ヘルニア修復時のメッシュの尾側近傍からヘルニアの再発が認められた。そこで、前回同様に3ポートで腹腔鏡下修復術が施行された。所見では前回に使用したデュアルメッシュの辺縁に大網が癒着していたがメッシュ中心部への癒着はなく、剥離は容易であった。そして剥離すると、デュアルメッシュ尾側のタッキング固定がめくれて6×4cmのヘルニア門が出現した。以後、15×10cmのデュアルメッシュを用いて1~0ナイロン糸6針による腹壁全層固定と全周性タッキング固定が行われた。その結果、手術時間は1時間26分、出血は少量で、患者は術後8日目に退院となった。尚、目下、術後3年経過で再発は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014