発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006231513
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73歳男.結腸癌に対する結腸左半切術の既往と腸閉塞に対する癒着剥離術の既往があり,3ヵ月前から持続する腹部正中膨隆油を契機に腹部CTにて腹部前壁の腹壁瘢痕ヘルニアを認め,Composix Kugel Patch(CKP)を用いて腹腔鏡下修復術を施行した.最終的にCKPを16ヶ所で腹壁に固定した.手術時間は43分で,出血量はごく小量であった.術後経過は良好で,腹部正中の膨隆は消失し,感染やseromaも生じなかった.この術式は開腹や閉腹操作が不要であり,CKPは腹腔内での展開が容易であり,かつ形状が長く維持できるため,腹壁瘢痕ヘルニアに対する有用な術式であると考える
©Nankodo Co., Ltd., 2006