発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014126096
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28歳男。睡眠中に急激な上腹部痛と嘔吐を自覚した。腹痛が持続するため、救急外来を受診した。腹部は軽度膨隆し、左下腹部を中心に持続的な強い自発痛および圧痛、筋性防御を認めた。腹部単純X線所見では、左下腹部に拡張した小腸ガスを認めた。腹部造影CT所見では、S状結腸間膜の背側に拡張した小腸ループが塊状に認め、その尾側より小腸間膜の進入を認めた。小腸壁には造影効果を認めた。S状結腸間膜に関連した内ヘルニア嵌頓による小腸絞扼性イレウスと診断した。発症後約11時間後に緊急手術を施行した。腸管壊死を認めなかったため、腸管切除を行わずヘルニア門を縫合閉鎖した。良好で術後8日目に退院した。
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