発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012214244
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64歳男。左側腹部痛を主訴とし、腹部単純X線で上腹部に小腸ガスを認めた。CTで小腸は全体に拡張していたが、腸管の虚血性変化は認めなかった。保存的治療を開始し、イレウス管を留置し第6病日に小腸造影を行ったが原因部位の特定はできず、腹部症状の改善後、第17病日に再度小腸造影を行ったところ、骨盤内小腸にくちばし状先細り像を認めた。内ヘルニアによる腸閉塞を疑い、第30病日に手術を施行した。手術所見で回腸末端より160cmの小腸がS状結腸間膜左葉の3cmの裂孔に嵌頓しており、徒手整復、ヘルニア門の縫合閉鎖を行った。術後経過は良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012