発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013373070
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60歳女性。胸やけを主訴に近医を受診、胃粘膜下腫瘍と診断され、加療目的で著者らの施設へ受診となった。腹部造影CTでは胃前庭部から十二指腸下行脚に達する内腔を圧排するような11×4cm大の腫瘤が認められ、腹部MRIでは腫瘤はT1、T2強調画像でともに高信号を呈し、脂肪の信号パターンであった。以上より、本症例は胃原発の十二指腸下行脚にまで脱出する巨大な脂肪腫と診断され、上腹部正中切開術が行われた。その結果、摘出した腫瘍は成熟した脂肪細胞からなり、粘膜下腫瘍の形態を呈していたが、悪性所見は認められなかった。尚、術後は経過良好で第14病日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013