発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004211686
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症例1(83歳男).食欲不振,嘔気を主訴とした.胃透視にて十二指腸球部の隆起性病変を指摘された.胃内視鏡検査にて十二指腸球部小彎に半周を占める隆起性病変を認め,生検ではgroupIVであった.十二指腸腫瘍の診断にて幽門側胃切除,B-I再建,D2郭清を施行し,幽門輪近傍にI型病変1個とIIa病変2個を認めた.術後1年7カ月現在無再発生存中である.症例2(66歳男).貧血精査目的の胃透視にて十二指腸球部の隆起性病変を指摘された.胃内視鏡検査にて十二指腸球部小彎から前壁に半周を占める隆起性病変を認め,生検ではgroupVであった.十二指腸癌の診断にて幽門側胃切除,B-I再建,D2郭清を施行し,幽門輪近傍前壁にI型病変を認め,術後1年7カ月現在無再発生存中である.2例はともに病理所見にて高分化型腺癌を認め,十二指腸球部に脱出したI型早期胃癌と判明した
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