発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013223235
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60歳代女。35歳時に十二指腸潰瘍にて幽門側胃切除術、Billroth-II法再建の既往があり、近医にてEGDによりポリープを指摘され経過観察中であったが、増大傾向を認めたため紹介となった。EGDでは白色光観察で体上部後壁に20mm強の山田IV型ポリープを認め、生検にて中分化腺癌と診断された。胃透視にて幽門側切除後のBillith-II法再建の残胃、体上部後壁に有茎性のポリープを認め、過形成ポリープに合併した粘膜内癌と診断され、内視鏡的粘膜切除術(EMR)が施行された。病理学的には、発赤調に見えた部分は腺窩上皮の鋸歯状過形成を示す過形成ポリープ像で、褪色調の部分は中分化の管状腺癌の像であった。腫瘍は粘膜内にとどまっていたが、EVG染色で血管破壊像を認め、Tubular adenocarcinoma、moderately differentiated arising in hyperplastic polypと診断された。外科的切除を勧めたが本人が拒否したため経過観察中である。
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