発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013197268
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58歳男。発熱、右季肋部痛、食欲低下、体重減少を主訴とした。入院時検査所見では炎症所見、胆道系酵素上昇、CEA上昇を示し、造影CT上肝両葉に多発肝膿瘍を認めたため、膿瘍の原因検索を行ったところ、下部消化管内視鏡にてRb-Pに半周性のII型病変(中分化腺癌)を認めた。経皮経肝膿瘍ドレナージにより起因菌を同定し、感受性を持つ抗生物質を投与して炎症所見の陰性化、全身状態の改善、全ての膿瘍の縮小・消失を確認後、直腸癌根治手術を行った。病理組織学的所見はRb-P、45×40mm、type 2、tub 2、pMP、ly 2、v2、pN0、fStageIであり、術後2年6ヵ月経過時点で大腸癌の再発・転移や肝膿瘍再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013