発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012270910
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1は70歳女性で、子宮頸癌で広範子宮全摘術、局所再発で放射線治療、直腸腟瘻で横行結腸ループストーマ造設術の既往があった。ループストーマの脱出が出現し、肛門側脱出腸管の血流障害を認め、保存的に治療するも脱出腸管の壊死をきたし全身麻酔下に手術を行った。脱出腸管の壊死・非壊死部の境界ラインは明瞭で、非壊死部を切離ラインとして外管と内管の全層を全周にわたり切離し、単結節吻合を行った。症例2は63歳男性で、結腸癌でHartmann手術、狭心症でPCI、糖尿病性下肢壊死で両下肢切断術、慢性腎不全で透析導入、慢性心不全の既往があった。単孔式横行結腸ストーマからの腸管脱出を認め、ストーマ形成術を行った。脱出しうる限りの結腸をAllis鉗子で引き出し、自動縫合器で長軸方向に切離して観音開きとした。対側も同様に切離し二股になった結腸をCONTOUR Curved Cutter Staplerを用いて単軸方向に切離して終了した。
©Nankodo Co., Ltd., 2012