発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011135157
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15歳男性。患者は心窩部痛を主訴に近医を受診、急性膵炎と診断され、著者らの施設へ紹介となった。入院時、厚生労働省難治性膵疾患に関する調査研究班による急性膵炎の予後因子は4点で、造影CTはgrade 3、重症急性膵炎と診断され、絶食をはじめ大量補液、imipenem/cilastatin sodium、gabexate mesilate、ulinastatinの静脈内投与と、あわせて持続的血液濾過透析が施行された。その結果、治療により症状は改善したものの、発熱、腹痛、炎症反応の再上昇がみられ、腹部造影CTと注腸透視を行なったところ、急性膵炎後の炎症波及による大腸狭窄と診断された。以後、狭窄範囲が長かったため結腸バイパス術を行い、患者は経過良好にて術後14日目に軽快退院となった。
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