発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012198997
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75歳男。全身衰弱、高度脱水症状で当院救急搬送となり、入院中に下血を認めたため内視鏡検査を施行したところ、5多発胃癌と診断された。上部消化管内視鏡所見では、胃角部大彎後壁寄りおよび胃角部大彎前壁寄りに0-IIa型病変、胃体下部大彎に0-+IIc型病変、胃体上部後壁に1型病変、胃体中部後壁に0-IIa+IIc型病変を認め、全てGroup5であった。以上より、3領域にまたがる5多発胃癌cT3(5)、cN0、cM0、cP0、cH0、cStageIIAと診断され胃全摘術を施行し、リンパ節郭清は術前の全身状態を考慮してD1+とした。切除標本所見では、3領域にまたがる8ヶ所の癌病変と1ヶ所の粘膜下腫瘍を認めた。術後経過は良好で、第22病日に退院となり、現在外来で経過観察中である。
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