発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012198996
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42歳女。5年前に左乳房に良性の腫瘤を認め、2ヵ月前より左乳房腫瘤の急速な増大を認めたため受診となった。左乳房外上部に潰瘍形成を伴う小児頭大の巨大腫瘤を認めた。超音波検査では、辺縁明瞭で平滑な腫瘤で、一部嚢胞変化を伴い、内部はモザイクパターンを呈していた。MRIでは、T1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号で、内部が不均一に染まり、境界明瞭で平滑な分葉状腫瘤を認めた。針生検で線維腺腫が疑われ、皮下乳腺全摘術および拡大広背筋皮弁による同時乳房再建術を施行した。病理所見では、腺成分、間質成分の増生した線維腺腫の像を認め、明らかな悪性像は認めなかった。術後1年8ヵ月経過し、再発所見は認めず、乳房はきわめて良好な整容性を示している。
©Nankodo Co., Ltd., 2011