発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012123285
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34歳女。心窩部痛で近医を受診し、制酸剤、整腸剤を処方されたが改善せず、さらに痛みが増強したため再受診した。胃内視鏡で胃前庭部小彎側に胃壁外に貫通する細長い異物を認め、腹部CTでは先端が総肝動脈に近接していた。問診で鳥骨を誤飲した可能性があることがわかり、胃穿孔の診断で緊急開腹手術となった。手術所見で、胃前庭部小彎から小網にかけて発赤、浮腫状変化、膿苔の付着を認め、胃体部前壁を長軸方向に切開し、異物を除去し短軸方向に縫合した。また、胃穿孔部分も縫合閉鎖した。異物は約4cmの先端が鋭利な鳥骨であった。術後経過は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011