発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011084266
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症例1は77歳男で、右膝窩動脈瘤による間欠性跛行を認め、冷感やチアノーゼ神経障害はないが足関節上腕血圧比(ABI)は右側が低値、造影CTで最大径35mmの動脈瘤と瘤内に血栓を認め手術を施行した。瘤は全長約80mmで瘤内血栓が充満し、後方アプローチで動脈瘤切除、大伏在静脈によるグラフト置換術を施行した。病理所見より非特異的変性を示す真性動脈瘤で、術後約5年6ヵ月を経て開存を認めた。症例2は72歳女で、膝窩動脈瘤による左膝窩部痛で手術入院し、80×40mm大の拍動性腫瘤を触知しABIの低下はなく、CTで最大径3.5cmの左膝窩動脈瘤および瘤内の血栓を認めた。動脈瘤切除、6mm Knitted Dacron Graftでグラフト置換術を施行し、術後5年を経て開存を認めた。症例3は77歳男で、左膝窩部腫瘤の増大傾向、CTで径30mm大の左膝窩動脈瘤を認め手術入院した。50mm大の拍動性腫瘤を触知し下肢冷感やチアノーゼは認めず、症例2同様の手術を施行し1年10ヵ月を経て開存を認めた。
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