臨床室
膝窩部伏針の1例
三尾 健介
1
,
力武 創
,
田村 航平
,
中谷 創
,
松崎 健一郎
,
根本 孝一
1防衛医科大学校 整形外科
キーワード:
異物移動
,
膝外傷
,
膝窩動脈
,
X線CT
,
針
,
三次元イメージング
,
CT血管造影
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Foreign-Body Migration
,
Knee Injuries
,
Needles
,
Popliteal Artery
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.38-41
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016136614
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49歳男。就寝中に左膝の激痛を認め、裁縫針の断片を発見し、針が刺さったと認識したが放置した。7日後に近医を受診して膝窩部伏針を指摘され、6ヶ所の病院を受診し、14日後に当院紹介となった。単純X線では膝窩部に約2cmの針の断端を認め、造影CTで針はハレーションを起こしていたが、膝窩動静脈の深層に存在していることが確認できた。三次元造影CTで針と膝窩動静脈との位置関係はより明瞭となり、受傷後23日目に後内側アプローチで透視を用いて針摘出術を行い、術後X線で針の完全摘出を確認した。術後は膝関節機能障害を認めず、経過良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016