発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010292466
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48歳男。43歳時にクモ膜下出血で脳動脈瘤クリッピング術を受けた。今回、近医で脳ドック検診を受けた際、MRIで右小脳に不整形に造影される約2cmの腫瘍を認められ、当科に紹介された。PETを施行したところ右小脳に集積が認められたほか右下腹部にも集積が認められたため消化管精査を行い、上行結腸癌脳転移の診断に至った。開頭脳腫瘍摘出術と結腸癌切除術を行い、脳腫瘍の大きさは2×2cm、結腸癌は6×4.5cmで、病理診断は脳腫瘍がtub2の腺癌、結腸癌がtub2およびpor1の腺癌であった。術後化学療法として、mFOLFOX6療法を6クール施行後フッ化ピリミジン系経口抗癌薬の投与を行い、術後1年6ヵ月の現在まで再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010