発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010021261
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69歳男。狭心症と喉頭癌に対する放射線療法の既往があった。3ヵ月前より嚥下困難を自覚し、食道癌を疑われて当科紹介受診となった。上部消化管内視鏡で門歯列より38cmから4cm長に隆起性病変を認め、上部消化管造影および腹部CTで食道Lt~Aeに腫瘤を認めた。術前生検より低分化型扁平上皮癌 cStageIIIと判断し右開胸開腹食道亜全摘、2領域郭清、胸腔内胃管再建術を施行した。食道下部に5×4cm大の3型腫瘍を認め、病理所見より類基底細胞癌、T3 N0M0 IM0、StageIIと診断し、術後に3種類の補助化学療法を行った。術後11ヵ月に肝S6の径2cmの大孤立性転移病変(LDA)を認め、肝部分切除術を施行した。術後17ヵ月の肝S4の1cm大のLDAに対し経皮的エタノール注入療法を施行し、術後1年11ヵ月経過し、増悪なく経過中であった。
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