発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009138551
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症例1:82歳男。全身倦怠感を主訴とした。血液検査で貧血を認め、心電図で肺気腫による閉塞性変化を認めた。消化管検査で胃前庭部小彎と上部直腸に3型腫瘍を認め、生検ではいずれもgroup 5であった。胃癌、大腸癌とも早期に閉塞する可能性があり、術前合併症はあるもののPSは1と良好であったため、同時切除する方針とし、幽門側胃切除術と低位前方切除術を施行した。病理診断は胃癌は3型の中分化型管状腺癌、大腸癌は3型の高分化型腺癌で、いずれも根治度Bの手術となった。症例2:86歳男。上腹部痛を主訴とした。消化管検査で胃前庭部とS状結腸に2型腫瘍を認め、生検ではいずれもgroup vであった。両癌とも早期に出血・狭窄の可能性があり、術前合併症はなく全身状態も良好であったため、同時切除する方針とし、幽門側胃切除術とS状結腸切除術を施行した。病理診断は胃癌は3型の管状腺癌、大腸癌は2型の高分化型腺癌で、各々根治度B、根治度Aの手術となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009