発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010107229
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63歳女。心窩部痛を主訴とした。精査により胸部中部食道の中分化型扁平上皮癌およびintramural metastasis、胃体下部後壁に低分化腺癌を認め、術前化学療法後、右開胸開腹食道切除、胸腹部2領域D2郭清、胸管合併切除、胃全摘D2郭清、後縦隔経路有茎空腸挙上、胸腔内高位吻合、Roux-en-Y再建を施行した。第2病日より早期経腸栄養開始を契機として乳び胸を発症し、第4病日まで左右胸腔ドレーン排液は合計して連日1000ml以上認めた。第5病日からoctreotide持続点滴を開始した結果、第7病日より排液量は半減し、第13病日にoctreotide投与中止し、第21病日に胸腔ドレーンを両側とも抜去した。第25病日より施行した術後補助化学療法では高度の食欲不振をきたしたため栄養管理後第63病日に軽快退院した。
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