発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009067966
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52歳男性。患者は朝食後に急激な腹痛の出現で少量の食物残渣を嘔吐し、救急搬送された。所見では腹部全体が板状硬で、X線では左側中心の拡張した小腸ガス、一部大腸ガスを認め、CTでは小腸全体の拡張と含気ある液体貯留、右下腹部に閉塞を疑う部位が認められた。また、拡張した小腸内に点在するhigh density areaがみられ、絞扼性腸閉塞を疑い、緊急に開腹術が行なわれた。その結果、回腸末端より100cmの回腸に硬い内容物が触知され、口側小腸の拡張を認めた。この硬い内容物は可動性があり、拡張のない肛門側の回腸に移動させ、腸管を3cm切開して大きさ3cmの白色腫瘤を2個摘出した。腫瘤は弾性硬でもろく、割面は均一であったが、術後に家族より前日餅を摂取したことを確認し、日頃、早食いで丸飲み傾向があることが判明した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008