発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008003678
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症例1:50歳女。乳癌検診にて右乳房腫瘤を指摘され精査のため受診となった。超音波検査では明らかな腫瘍像は得られなかったがマンモグラフィーで右乳房下半に境界明瞭なX線透過性良好な腫瘍像を認め、CT検査で右乳房のDB領域に脂肪腫と見られる腫瘍像を認めた。脂肪腫と診断し腫瘍摘出術を施行した。組織学的には不明瞭な線維性の隔壁と被膜を伴った脂肪組織内に乳腺組織が散見される像を認めたため、腺脂肪腫と診断された。症例2:35歳女。乳癌検診で右乳房に腫瘤を指摘され精査受診となった。弾性軟、不動性良好な腫瘤を触知し、超音波検査では形状整、内部に高輝度索状陰影を伴う低エコー性の腫瘍像を認めたがマンモグラフィーでは特に所見は得られなかった。穿刺吸引細胞診で比較的結合の強い上皮細胞集塊と少数の筋上皮様の顆粒細胞を認めClass IIと診断し腫瘍摘出術を施行した。組織学的に脂肪腫様腫瘤で内部に乳腺組織を認め腺脂肪腫と診断された。症例3:39歳女。左乳房に主流を自覚して受診した。超音波検査で形状整、内部に高輝度陰影を伴う低エコー性の腫瘍像を認め、前症例より腺脂肪腫と診断し腫瘍摘出を行った。
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