発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004301623
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53歳女.主訴は左乳房腫瘤.超音波検査にて腫瘤は形状不整,辺縁粗造,内部不均一な低エコー像を呈した.マンモグラフィーでは局所的非対称陰影としてとらえられ,カテゴリー3と診断した.MRI検査では腫瘤は結節性腫瘍像を呈し,T1,T2強調画像とも低シグナルを示した.局麻下に腫瘤直上に弧状切開をおいて腫瘤摘出術を施行した.腫瘤は2.1×2.0×1.2cmで,割面は白色硬の均一な充実性で,周囲組織との境界は不明瞭であった.組織学的に硝子化した基質の増生と小葉の萎縮がみられ,小葉内あるいは周囲にリンパ節浸潤が認められた.このリンパ球の浸潤は血管周囲,上皮内にも認めた.以上よりlymphocytic mastopathyと診断された
©Nankodo Co., Ltd., 2004