発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007346132
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73歳女。突然の腹痛、嘔吐で受診し、3時間後救急搬送された。腹部は平坦で明らかな腹膜刺激症状は認めなかった。心電図は洞性調律で、ST変化・陰性Tは認めなかった。腹部単純X線で小腸ガス像は認めたがニボーは認めなかった。腹部CTで小腸拡張、門脈血内ガス、腸管壁内ガスを認め腸管虚血症を疑い緊急入院した。小腸拡張増悪、腹水出現、腹痛・腹部膨満の増悪、動脈血ガス分析で代謝性アシドーシス進行を認めたため腸管虚血症の診断で緊急手術した。門脈血内ガス症を合併した成人原発性小腸軸捻転症で、摘出腸管の病理診断では腸管壊死・炎症細胞浸潤は認めたが悪性所見は認めなかった。術後経過は良好で第18病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007