発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016139111
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当院で絞扼性イレウスと術前診断し、緊急手術を施行した35例を対象に、腸切除群17例と非切除群18例に分け、術前の症状や検査所見を比較検討した。その結果、患者背景や初診時腹部所見(圧痛、腹膜刺激症状の有無)、血液ガス分析・血液生化学検査所見は、2群間で有意差を認めなかった。一方、CT所見による造影効果減弱は腸切除群で有意に高率であった。また、NACT-indexは腸切除群が有意に高値を示し、特にNACT-indexが17HU以上の症例は全例腸切除が施行されていた。以上の結果から、絞扼性イレウスによる腸管壊死の術前診断にはNACT-indexが有用である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2016