発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007098918
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50歳女。打撲後の右側腹部痛を主訴とした。視診上、立位にて右側腹部に手拳大の膨隆を認め、左側臥位にて同部位の陥没を認めた。腹部CTでは腹腔内血腫の他、右側腹部に3cmにわたる腹壁筋の欠損および腸管脱出を認め、腹腔内血腫を伴う外傷性腹壁ヘルニアと診断した。1週間の保存的治療により腹腔内血腫消失を確認し、受傷後6週でヘルニア修復術を施行した。術中、右側内腹斜筋と腹横筋の断裂を認めヘルニア門は6×3cmであったことから、コンポジットメッシュを腹膜前腔に挿入し、腸骨上前腸骨棘骨膜と腹横筋に縫合固定した。術後経過良好で第8病日に退院し、20ヵ月経過現在再発を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007