発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007098917
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70歳女。5ヵ月前に絞扼性イレウスに対して小腸切除が施行されたが腹部正中創の膨隆をきたし、腹壁瘢痕ヘルニアの診断で手術目的に入院した。術中、筋膜は18×15cmに拡大していた。腹膜・後鞘と腹直筋、前鞘と脂肪層、脂肪層と皮下の間の層を剥離後、腹膜を縫縮し、後鞘と腹直筋の間にComposix Kugel Patchを挿入して前鞘・腹直筋と固定した。術後洗浄ドレナージを要したが、腹腔内に癒着などの症状は認めなかった。Composix Kugel Patchは巨大腹壁瘢痕ヘルニアに対して有効で、パッチを腹膜・後鞘上に留置することで癒着性腸閉塞や腸管損傷の回避や、術後疼痛の軽減をさせることができる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007