胃癌の外科 最近の諸問題
胃食道接合部癌の治療戦略
吉川 貴己
1
,
長谷川 慎一
,
長 晴彦
,
円谷 彰
,
小林 理
,
佐野 武
,
笹子 三津留
1神奈川県立がんセンター 消化器外科
キーワード:
胃腫瘍
,
開胸術
,
開腹術
,
食道胃接合部
,
食道腫瘍
,
第III相試験
Keyword:
Esophageal Neoplasms
,
Esophagogastric Junction
,
Laparotomy
,
Stomach Neoplasms
,
Thoracotomy
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
pp.1706-1711
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007069241
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胃食道接合部癌の治療戦略について、Siewert分類をもとに、二つのphase IIIの結果から解説した。Dutch trialでは開腹群に対し右開胸群の優越性が検証された。その傾向は、type Iでより顕著であった。JCOG9502は開腹群に対する左開胸開腹群の優越性を検証する試験であったが、無効中止となった。Type II,IIIで、ハザート比に差異を認めなかった。以上より、標準的治療は、type I:右開胸開腹2領域郭清、Type II/III:開腹経裂孔アプローチD2郭清、と位置づけられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2006