発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003256666
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
食道胃接合部癌の切除には,解剖学的特徴から食道癌と胃癌の治療を兼ね備えた手術術式が必要とされる.進行癌では,横隔膜合併切除及び大動脈周囲リンパ節郭清を含む根治性のある術式が望まれ,食道への浸潤度とリンパ節転移に応じて開胸開腹術,経食道裂孔切除又は非開胸経腹経路による切除術が施行される.早期癌においては,qualityを考慮した腹部食道胃上部切除及び迷走神経温存空腸間置術や,m癌であればEMRも可能である.化学療法や放射線療法では根治性は期待できず,姑息的治療となる.今後は患者個性に応じた手術療法が望まれるが,病変の広がりの正確な判断と腫瘍の特性の把握が不可欠である
©Nankodo Co., Ltd., 2003