胃癌の外科 最近の諸問題
進行胃癌に対する拡大手術の適応と問題点 拡大リンパ節郭清と他臓器合併切除を中心に
梨本 篤
1
,
薮崎 裕
,
中川 悟
1新潟県立がんセンター新潟病院 外科
キーワード:
胃腫瘍
,
胃切除
,
肝切除
,
腫瘍侵入性
,
食道
,
膵頭十二指腸切除
,
脾臓摘出術
,
腹大動脈
,
リンパ節郭清
Keyword:
Aorta, Abdominal
,
Esophagus
,
Hepatectomy
,
Gastrectomy
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasm Invasiveness
,
Splenectomy
,
Stomach Neoplasms
,
Pancreaticoduodenectomy
pp.1712-1717
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007069242
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
拡大手術とは、他臓器合併切除あるいは拡大リンパ節郭清など、定型手術を超える胃切除術式である。拡大手術が有用とされるには、標準手術より優れた良好な成績を証明する必要がある。拡大手術として腹部大動脈周囲(No.16)リンパ節郭清、膵尾側・脾切除、脾摘、食道浸潤胃癌に対する縦隔リンパ節郭清、肝切除(同時性、異時性)、膵頭十二指腸切除術、左内臓全摘術を取り上げ、適応と問題点について解説した。本邦では伝統的に拡大手術が積極的に行われてきたが、延命効果が検証されているものは少ない。今後は科学的根拠に基づき術式の妥当性を検証し、理論と実践に即した治療方針が構築されていく必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2006