発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006231516
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54歳女.左乳房の腫瘤を自覚したことを契機に超音波検査,マンモグラフィ,胸部CTにより左乳房BD領域とC領域の悪性腫瘍を疑って穿刺吸引細胞診を行った.その結果,BD領域は悪性腫瘍,C領域は良性腫瘍が考えられたが,確定診断にはいたらず,乳房温存術による同時切除を行った.病理組織学的所見から,C領域の腫瘍は早期乳癌であり,C領域の腫瘍では乳腺脂肪腫様過誤腫であるとの診断を得た.乳腺過誤腫は比較的稀であるが,鑑別診断として念頭にあれば,その画像診断上の特徴的な所見から診断がつく可能性があり,本症の認知度を高める必要があると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2006