発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010107227
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30歳女。左乳房腫瘤を主訴とした。腫瘤は10年以上前から自覚し針生検では乳腺症の診断であったが、出産の数ヵ月前より腫瘤の増大し来院時は13×11cmで表面平滑、軟、可動性良好であった。その内部は超音波像では均一な低エコー、CTではわずかに低濃度であり、MRIでは高濃度に描出される少量の索状の脂肪成分を認め大部分が間質性線維組織と考えられた。脂肪を含む過誤腫の診断で全身麻酔下に腫瘤摘出術を行い術後12ヵ月現在再発を認めていない。病理組織学的には一部に脂肪組織を含み小葉構造が散見される線維化主体の病変を認め、過誤腫と確定診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010