発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006157649
- 有料閲覧
- 文献概要
67歳女.患者は上腹部不快感を主訴とした.上部消化管内視鏡により胃角部の前壁に表面陥凹型病変を認め,cT1N0HOPOMO cStage IAの早期胃癌と診断された.手術2日前から白血球除去濃厚血小板を20単位投与し,手術を施行した.腫瘍は粘膜内に限局して存在し,リンパ管侵襲,静脈侵襲は認めず,リンパ節転移も認められなかった.更に術前後に顆粒球の減少は認めず,易感染性が経過中問題になることはなかった.第6病日目に吐血をしたものの,保存的に軽快した.尚,出血部位は判明しないままであったが,胃切除の吻合部位,または縫合部位が出血源であったと推察された.術後経過は良好で,無再発生存中である
©Nankodo Co., Ltd., 2006