発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006036938
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80歳女性.患者は検診にて便潜血反応陽性が指摘され,受診となった.腫瘍マーカーはCEAが異常高値を示し,大腸内視鏡では上行結腸肝彎曲部に不整形の潰瘍を伴う1/3周性の腫瘤性病変を認めた.注腸造影では肝彎曲部の上行結腸と横行結腸の間に壁外からの圧排像を認め,腹部造影CTでは上行結腸の内側から腹側に70×50mm大の辺縁のみが造影される不整形の低吸収性腫瘤を認めた.以上より,大腸癌もしくは大腸悪性リンパ腫などを疑い,3群リンパ節郭清を伴う結腸右半切除術を施行した.病理組織学的には壁外発育型の大腸粘液癌Stage IIで,術後1年8ヵ月経過した現在,CEAは正常化し再発はみられていない
©Nankodo Co., Ltd., 2005