発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006003424
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89歳女.右上腹部痛,発熱,黄疸を主訴とした.CRPが著明に上昇しており,ビリルビンの上昇および軽度の肝機能異常を認めた.腹部超音波では肝右葉下面に萎縮した胆嚢を囲むように存在する隔壁を有する嚢胞性病変を認め,また腹部CTでは同じく肝右葉下面から肝右葉背側にかけて被膜および隔壁を有するlow density病変を認めた.以上よりbilomaを併発した胆嚢炎と診断,全身麻酔下に上腹部正中切開にて開腹すると,胆汁性腹水の流出を認め,腸管および腸間膜は黄染し胆汁性腹膜炎を併発していた.胆嚢摘出術,腹腔内洗浄およびドレナージを施行し,術後,肝右葉下面および右横隔膜下に小膿瘍の形成を認め小切開ドレナージを施行した.その後の経過は順調で,術後45日目に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005