発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005191727
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85歳男.強い右下腹部痛が出現し,穿孔性腹膜炎疑いで当科紹介となった.腹部CTで上行結腸は糞便が充満し著明に拡張しており,CTのwindow level,contrastを調整することにより,拡張した上行結腸の周囲に僅かであるがガス像が描出された.横行結腸以下の腸管には拡張は認めず,直腸内にガス像を認めた.上行結腸穿孔による腹膜炎として緊急手術を施行し,上行結腸は著明に拡張していたが横行結腸には拡張はなかった.穿孔部位を含む拡張した腸管を結腸右半切除術にて切除した.摘出標本にも器質的狭窄は認められず,Ogilvie症候群による上行結腸穿孔と診断した.術後経過は良好で,第14病日に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005