発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005191724
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60歳男.胃癌に対し胃全摘術を施行された4年後に,上腹部痛及び嘔吐が出現した.腹部単純X線所見で左上腹部に拡張した小腸ガス像を認め,腹部CT所見では左上腹部に小腸の拡張及び拡張腸管内に同心円状で層状構造の腫瘤像を認めた.以上より,空腸上部の腸重積症による腸閉塞と診断し,開腹手術を施行した.胃全摘術後のY吻合部の約10cm肛門側より約20cmにわたって空腸が逆行性に腸重積をきたしており,先進部は輸入脚に陥入していた.用手的に整復し,腸管の血流障害を認めなかったため手術を終了した.術後経過は良好で,第5病日から経口摂取を開始し,第20病日に合併症なく退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2005