発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004089441
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77歳男.27年前,胃潰瘍のため胃切除術された.60歳時より筋萎縮性側索硬化症である.誤嚥のため経管栄養,気管切開が既に施行され,夜間はレスピレーターを装着されていたが平穏に経過していた.突然腹痛及びコーヒー残渣様の咽吐が出現した.胃内視鏡,腹部CTにより,胃切除術後の空腸胃重積と診断し,緊急開腹手術を施行した.残胃はBillroth II法(結腸前)によって再建され,Braun吻合が付加されていた.著しく拡張したBraun吻合を通って遠位空腸が輸入脚内に逆行性に重積し,先進部は残胃内にまで達していた.術後は腸瘻チューブを利用して経腸栄養を施行,順調に経過した
©Nankodo Co., Ltd., 2003