発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004275100
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食道癌術後に発生した胃管癌に対し,治癒切除し得た2例(症例1:69歳男,症例2:59歳男)を報告した.症例1は60歳時に食道癌のため右開胸開腹食道亜全摘,胸骨後胃管再建術を受けていた.上部消化管内視鏡検査で再建胃管の体中部に病変を認め,再建胃管に発生したtype 0-IIc胃癌の診断で胃管亜全摘術,有茎空腸間置術を行った.病理検査では深達度mp,組織型INFβ,Ly1,V0,リンパ節転移なしであった.症例2は約6年前に食道癌のため食道亜全摘,胸骨後管再建術を受けていた.上部消化管内視鏡検査で再建胃管下部に陥凹性病変を認め,group V(tub 1),深達度Mの診断で腹腔鏡下胃内手術を行った.病理検査では深達度m,組織型INFα,Ly0,V0,断端(-)であった.食道癌術後のフォローアップに際しては,転移再発のみならず,胃管癌の発生も念頭に置くべきであると思われた
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