発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004259850
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71歳男.右顔面の痺れにて受診し,CT,MRIにて小脳橋角部腫瘤を指摘された.腫瘍摘出を受け,入院中に腹部腫瘤に気付き,CTで虫垂原発の嚢胞性腫瘤と診断された.嚢胞のため経過観察中であったが,増大傾向にあった.頭部MRIでは境界明瞭な高信号領域を認め,小脳橋角部腫瘤と診断された.腹部CTでは回盲部に石灰化のない薄い被膜を有する円形の嚢胞性腫瘤を認めた.虫垂原発嚢胞性腫瘤との診断にて,腹腔鏡下腫瘤摘出術を施行した.虫垂根部は正常粘膜で嚢腫との交通は認めなかった.病理では上皮の異型はなくsimple mucoceleと診断した.術後経過は良好で,術後第2病日で経口開始,第7病日に退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2004