発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004089443
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17歳女.ときどきちくちくとした腹痛があったが放置していた.突然の腹痛と咽吐が出現し,腸閉塞と診断された.生検で病理診断がつかないものの,画像上悪性腫癌が強く疑われたため開腹し切除する方針とした.術後病理診断所見は,粘液癌の成分を含む印環細胞癌で葉膜面までの浸潤が認められた.リンパ節転移は認めなかった.原発巣である大腸の切除標本のホルマリン固定標本からDNAを採取しマイクロサテライト不安定性試験を行ったが,陰性であった.術後14日目より5-FU,CDDP,LVを静脈内投与し,術後37日目からUFTの内服を行った.その後,両側卵巣転移とDouglas窩腹膜播種の診断で両側卵巣切除,腹腔内注入リザーバーの留置を行った.再手術後,MMC,CDDPの腹腔内投与と5-FUの持続静注を行っているが,1年経った現在,さらなる再発の徴候はみられていない
©Nankodo Co., Ltd., 2003