大腸癌イレウスの治療と問題点
大腸癌イレウスの治療法選択 右側 vs 左側大腸癌,一期 vs 二期
志田 大
1
,
金光 幸秀
,
落合 大樹
,
塚本 俊輔
1国立がん研究センター中央病院 大腸外科
キーワード:
回腸造瘻術
,
減圧
,
大腸腫瘍
,
脱水症
,
腸閉塞
,
腹腔鏡法
,
大腸切除
,
イレウス管
,
腸洗浄
,
腸吻合術
,
自己拡張型金属ステント
Keyword:
Self Expandable Metallic Stents
,
Decompression
,
Dehydration
,
Ileostomy
,
Intestinal Obstruction
,
Laparoscopy
,
Colorectal Neoplasms
pp.1507-1510
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016074362
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大腸癌イレウスでは,全身状態を考慮しつつ「イレウスに対する緊急的処置」とともに「癌に対する根治性」を満たす治療法を,他科(内科,麻酔科)との連携を総合的に判断して選択する必要がある.脱水状態,前処置されていない拡張した腸管,閉塞をきたすほどの局所進行癌,早急の治療開始が必要といった種々の点で,通常の大腸癌治療とは異なる.治療法選択にあたり,右側結腸癌vs左側大腸癌,subtotal/total colectomy vs 術中腸管洗浄・segmental resection,一期的切除吻合vs二期的手術,術経肛門的イレウス管vs大腸ステント留置,大腸ステントの長期予後など,考慮すべきポイントをおさえておくことが望まれる.
©Nankodo Co., Ltd., 2015