大腸癌イレウスの治療と問題点
左側大腸癌イレウスに対する化学療法
松橋 延壽
1
,
高橋 孝夫
,
吉田 和弘
1岐阜大学 がん先端医療開発学講座
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
モノクローナル抗体
,
Epidermal Growth Factor Receptor
,
大腸腫瘍
,
腸穿孔
,
腸閉塞
,
アジュバント化学療法
,
診療ガイドライン
,
ネオアジュバント療法
,
Bevacizumab
,
Regorafenib
,
Pyrimidine Fluoride
,
FOLFIRINOX Protocol
,
自己拡張型金属ステント
Keyword:
Self Expandable Metallic Stents
,
Bevacizumab
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Antibodies, Monoclonal
,
Intestinal Obstruction
,
Intestinal Perforation
,
Receptor, Epidermal Growth Factor
,
Colorectal Neoplasms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Neoadjuvant Therapy
,
Regorafenib
pp.1540-1545
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016074369
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
大腸癌において腫瘍が左側結腸に位置する場合には,7~30%に腸閉塞症状を併発するともいわれている.またその時点ですでに遠隔転移を呈していることもあり,治療のストラテジーは非常に重要と考える.無症候性の場合とは違い,腸閉塞状態はなんらかの腸管減圧の対処が必要となる.これまでは緊急人工肛門造設術や経肛門イレウス管留置による減圧法が選択されることが多かったが,現在自己拡張型金属ステント(SEMS)治療の進歩および保険収載に伴い,非侵襲的な治療が多くの施設で行われるようになってきている.本稿ではstageIVの左側大腸癌イレウスに対する化学療法の要点を概説した.
©Nankodo Co., Ltd., 2015