発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003207572
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ss以上の進行胆嚢癌216例の病理組織学的検討と手術成績から,肝膵同時切除(HPD)の適応について検討した.HPD群41例とD2以上の郭清を行った36例(non-HPD群)の遠隔成績を,n,binfの2因子の有無から比較した.その結果,binf(-)n(-)では両群の生存率,再発様式に有意差はみられなかった.binf(-)n(+)では,non-HPD群の5年生存率17%に対し,HPD群では87%と有意に遠隔成績が良好で,No.12,No.13リンパ節再発が減少した.binf(+)ではHPD群の遠隔成績が不良で,局所再発が60%を占めた.binf高度の場合はHLPDを施行したが,高い手術死亡率や合併症発生率の割には早期に血行転移やNo.16転移が生じた.以上より,リンパ節郭清に関するPD付加は,binf(-)n(+)の肝床型胆嚢癌が好個の適応で,一方,binf(-)n(-)ではnon-HPD,binf(+)ではnon-HPDと補助療法を組み合わせることが遠隔成績の向上につながると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2003