知っておくべき胆嚢癌の診療方針
外科治療 胆嚢癌に対するS4a+S5切除のエビデンス
甲斐 真弘
1
,
千々岩 一男
1宮崎大学 腫瘍機能制御外科
キーワード:
肝切除
,
肝臓腫瘍
,
術後合併症
,
腫瘍播種
,
リンパ行性転移
,
生存率
,
胆嚢腫瘍
,
腹膜腫瘍
,
腫瘍-残遺
,
治療成績
,
TNM分類
,
肝膵頭十二指腸切除
Keyword:
Hepatectomy
,
Gallbladder Neoplasms
,
Neoplasm Seeding
,
Liver Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Staging
,
Peritoneal Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Neoplasm, Residual
pp.1282-1290
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007348331
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進行胆嚢癌は外科的治癒切除の有無が有意な予後規定因子であり、癌遺残のない術式の選択が重要である。肝切除範囲を選択する場合、外科切除縁の癌陰性化と潜在性肝転移への対処が重要となる。pT2胆嚢癌ではS4a+S5肝切除を標準術式として施行し、良好な結果を得ている。pT3,pT4の高度進行胆嚢癌では術式による予後の違いを認めなかったが、治癒切除は非治癒切除より有意に予後良好で、根治的治癒切除の有用性が示された。治癒切除を得るためにはS4a+S5肝切除あるいは拡大肝右葉切除術を選択する。
©Nankodo Co., Ltd., 2007