発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004194100
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胆嚢・胆道癌の再発例に対する再切除例について検討した.対象は,最近5年間の胆道癌(肝内胆管癌を除く)再発切除例8例であった.再発様式は胆嚢癌術後再発例(4例)では遠隔転移巣遺残に伴う再発(大動脈周囲リンパ節転移)1例,局所遺残に伴う再発(肝門部)1例,手術時のimplantationが原因と思われる腹膜再発2例で,胆管癌再発例(4例)では切除断端の遺残による局所再発(胆管空腸吻合部,十二指腸断端部)2例,手術時のimplantationが原因と思われる再発(PTBDの瘻孔部,胸腹壁)2例であった.再切徐は8例中3例が姑息切除となったが,5例は完全切徐が可能であった.予後は非担癌生存3例,担癌生存2例,切除後の再々発や遺残病変増悪による死亡3例,平均生存期間は17.3ヵ月,3年生存率は52.5%であった.以上,これらの結果からも,再発切徐は生命予後の重大要因であり,再発の早期診断と積極的切徐の姿勢が重要だと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004