発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003197838
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
31歳男.腹痛,頻回の下痢を認め,精査目的で入院となった.入院後6日目の腹部X線像でニボーを認め,右骨盤腔内に径約1.4cmの楕円形の石灰化像を認めた.入院後12日目の注腸検査で回盲部より約10cmほど口側の小腸にバリウムの腸管外への流出を認めた.腹部CTでlow density areaを認め,その内部に約1.5cmの辺縁整,円形のhigh density areaを認めた.小腸穿孔による腹腔内腫瘍を疑い,手術を施行した.病理学所見で,小腸粘膜に深い潰瘍が膿瘍へ向かって多数認めた.結石は大きさ1.4×1.2×1.0cm,重量11g,楕円形,石様硬,緑褐色であった.結石分析ではリン酸カルシウム56%,脂肪酸カルシウム25%,炭酸カルシウム19%であり真性腸石(カルシウム塩腸石)であった
©Nankodo Co., Ltd., 2003